主な肺疾患の原因・症状と、放置するリスク
当院では、肺炎などの急性疾患から、肺がんの早期発見、間質性肺炎などの慢性疾患まで幅広く対応しています。代表的な肺疾患の特徴を順番にご説明します。
1. 肺炎:風邪と似ているが、急激に重症化する感染症
原因と背景
細菌(肺炎球菌など)やウイルスが肺の奥深くに感染し、炎症を起こす病気です。ご高齢の方や、疲労・ストレスなどで免疫力が落ちている時に発症しやすくなります。
主な症状・お悩み
- 38度以上の高熱が数日続いている
- 激しい咳と、黄色や緑色のドロドロとした痰が出る
- 胸の痛みや、強い息苦しさ(呼吸困難)がある
放置するリスクと、治療のベネフィット
ご高齢の方にとって、肺炎は命に関わる危険な病気です。風邪だと自己判断して放置すると、呼吸不全に陥り、長期の入院が必要になるリスクが高まります。早期に適切な抗生物質などの治療を行うことで、重症化を防ぎ、ご自宅で早くいつもの元気を回復することができます。
2. 肺がん:初期症状に乏しく、早期発見が鍵を握る病気
原因と背景
肺の細胞ががん化する病気です。喫煙が最大の原因とされていますが、タバコを吸わない方(特に女性)が発症するタイプの肺がんも増えています。
主な症状・お悩み
- 初期はほとんど無症状であることが多い
- 長引く咳や、痰に血が混じる(血痰)
- 胸の痛みや、声のかすれが続く
放置するリスクと、治療のベネフィット
肺がんは進行が早く、リンパ節や他の臓器に転移しやすいという恐ろしい特徴があります。しかし、画像診断などによって症状がない超早期の段階で発見できれば、身体への負担が少ない手術で完治を目指すことが十分に可能です。「異常なし」という結果であれば安心を得られ、万が一の時も命を守る最善の行動に繋がります。
3. 間質性肺炎:肺が硬くなり、息が吸えなくなる病気
原因と背景
肺の壁(間質)に炎症が起こり、壁が分厚く硬くなってしまう(線維化)病気です。原因不明のものから、膠原病(リウマチなど)に伴うもの、鳥のフンやカビなどのアレルギーによるものまで様々です。
主な症状・お悩み
- 痰の絡まない乾いた咳(コンコンという咳)が長く続く
- 坂道や階段を上るなど、身体を動かした時に息切れがする
- 深呼吸をしても、空気が肺の奥まで入っていかない感覚がある
放置するリスクと、治療のベネフィット
一度硬くなってしまった肺の組織は、元の柔らかい状態には戻りません。放置すると徐々に呼吸ができなくなり、常に酸素吸入が必要になってしまいます。早期に病気を発見し、炎症を抑える治療を始めることで、肺が硬くなる進行を遅らせ、ご自身の肺で呼吸できる期間を長く保つことができます。