呼吸器疾患の原因・症状と、放置するリスク
当院では、代表的な呼吸器疾患である「気管支喘息」「COPD」「睡眠時無呼吸症候群」の診断・治療に力を入れています。それぞれの特徴を順番にご説明します。
1. 気管支喘息(ぜんそく):長引く咳や「ゼーゼー」という息苦しさ
原因と背景
アレルギー(ダニ、ハウスダスト、花粉など)や、気候の変化、ストレス、風邪などをきっかけに、空気の通り道(気道)に慢性的な炎症が起こり、気道が狭くなる病気です。大人になってから突然発症するケースも少なくありません。
主な症状・お悩み
- 夜間から明け方にかけて咳がひどくなる
- 呼吸をすると「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音が鳴る
- 冷たい空気を吸ったり、運動したりすると息苦しくなる
放置するリスクと、治療のベネフィット
喘息を放置すると気道の壁が分厚く硬くなり(気道リモデリング)、少しの刺激で重篤な大発作を引き起こす危険があります。早期に炎症を鎮める治療を行うことで、夜中に咳で目覚める恐怖から解放され、旅行やスポーツも心から楽しめるようになります。
2. COPD(慢性閉塞性肺疾患):階段での息切れや長引く痰
原因と背景
主な原因は「長年の喫煙」です。タバコの煙などの有害物質を吸い込み続けることで、肺の組織が壊れ(肺気腫)、気管支に炎症が起きる(慢性気管支炎)病気です。別名「肺の生活習慣病」とも呼ばれます。
主な症状・お悩み
- 同年代の人と同じペースで歩けない、階段で息が切れる
- 慢性的な咳や、粘り気のある痰が長期間続いている
- 風邪をひくと、息苦しさが長引いて悪化する
放置するリスクと、治療のベネフィット
一度壊れた肺の組織は元には戻りません。放置すると、最終的には常に酸素ボンベが必要な生活(在宅酸素療法)になり、心臓にも大きな負担(心不全)がかかります。早期に禁煙と治療を開始することで、病気の進行を食い止め、ご自身の足で息切れせずに歩ける期間を長く保つことができます。
3. 睡眠時無呼吸症候群(SAS):大きないびきと日中の強い眠気
原因と背景
睡眠中に喉の筋肉が緩んだり、肥満によって気道に脂肪がついたりすることで、空気の通り道が塞がり、呼吸が一時的に止まってしまう病気です。顎が小さいといった骨格的な特徴も原因になります。
主な症状・お悩み
- 家族から「大きないびきをかいている」「呼吸が止まっていた」と指摘された
- 睡眠時間は足りているはずなのに、朝から身体がだるい
- 日中の会議中や運転中など、集中すべき場面で強い眠気に襲われる
放置するリスクと、治療のベネフィット
睡眠中に何度も呼吸が止まると、身体は常に酸欠状態になり、心臓や血管に多大なストレスがかかります。放置すると、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの致命的な病気のリスクが数倍に跳ね上がり、居眠り運転による事故の危険も生じます。適切な治療を行えば、嘘のように朝スッキリと目覚められるようになり、日中のパフォーマンスも劇的に向上します。